Es hat nur auser es nichts, jetzt zu schlafen
今はただ眠ればいい
Weil ich zu der Zeit komme, zum Kampf aufzuwachen
抗おうとも目覚めの時は来るのだから
bellflower



『生まれ…た…?』

『うん。生まれたよ、かごめちゃん』

ぐったりとしながら聞き返すかごめに珊瑚が言葉を紡ぐ。

『かごめ様、女の子だよ』

『女の子…じゃぁ、名前は綺梗ね』

りんの言葉にかごめは笑いながら答える。

『桔梗?』

『うん。字は違うんだけど、女の子だったらキキョウって名前にしようって犬夜叉と決めてたの』

『かごめ…』

『キキョウはとても大切な名前だから』

複雑そうな楓に笑いかけながらかごめは生まれたばかりの綺梗を優しく撫でる。

『綺梗か。いい名前だね』

『ありがとう』

綺梗を見つめるかごめの眼は優しさと慈愛に満ちていて、綺梗が生まれてきた事が本当に嬉しいのだと 誰の目にも明らかだった。



私にはもう心残りは無い

ただ静かに眠りたい

だから誰も私を起こさないでくれ



『後ろの正面だぁれ?』

『サワちゃん!』

元気良く綺梗が答えて後ろを振り向くと、そこには綺梗が言った通りの子供が立っていた。

『また当たりだよ』

『綺梗が鳥役やると絶対当てるよね』

『綺梗は巫女だからな』

綺梗は普通の人間よりも霊感や直感と呼ばれる感覚が優れていた為、かごめのような直感に頼った遊びは得意分野だった。

『なんとなくわかるんだよ』

『それでも凄いって』

『うらやましい〜』

『…次は別の遊びにしようよ』

『いいよ』

『何にしようか?』

自身が特別であることは綺梗自身よくわかっていた。

だが、小さな子供である綺梗にとってそれは必ずしも良い事ではなかった。



必ず手に入れる

必ず

必ず手に入れる

たとえどれほどの時間がかかっても、どれだけの犠牲を払っても



光に恋い焦がれた闇と、闇に染まりつつも輝きを取り戻した光。

本来2度と交わるはずのないモノタチが交わる時、新たに舞台の幕が上がる。



It only has nothing but to sleep now

Because I come at the time of waking to fight

balloon flower


2010.04.24
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