俺がここに監禁されて何日目だ?
視覚を奪われ、手足をおそらく手錠だと思われる者で拘束されている間に時間の感覚が薄れてきた。
《飯だ、情報屋》
ドアの開く音と共に聞き慣れてしまった機械音。
ボイスチェンジャーを使うという徹底ぶりから考えても、俺の知り合いでこういう事をしそうな奴はたった1人だけど、奴ではないだろう。
それでも俺を恨んでる奴は多い。
《食え》
俺を監禁したであろう人間はこうして俺に食べ物を持ってきて食べさせる。
大体はパンとか、おにぎりとかだ。
出来合いの物は嫌いだけど、文句なんて言わない。
食べ物を持ってくると言うことは、少なくとも今は俺を殺そうという意志はない。
だけど、いつそれが変わるかなんてわからない。
今の俺は圧倒的に不利な立場なんだから、下手に逆らわない方がいい。
《賢いな、情報屋》
「何が…かな?」
身体に緊張が走る。
コイツがこんな風に話しかけてきたことなんて今まで無かった。
《従順に振る舞って隙をつく気か?》
「そんなことないよ」
考えを読まれて内心は穏やかではないが、俺は平静を装う。
《なら何だ?》
「俺を監禁してるんだから、手錠と足枷は仕方ないと思うよ。だけど、目隠しくらいは取ってほしいんだよね」
《駄目だ》
「まぁ、そうだよね。ならせめて監禁何日目か教えてよ」
《…4日目だ》
「そうなんだ」
4日。
微妙な日にちだ。
俺が監禁されているのはあの情報のせいだろう。
依頼主と会う予定はあと5日後。
その時俺が約束の場所に行かなければ当然依頼主は俺に何かあったと気付くだろう。
だけど、5日もあれば状況は大きく変わる。
悔しいが、今の俺には打つ手無しだ。
話術で人を騙すのは得意だが、あれは相手の心の隙を狙うものだから相手が読めなければ意味が無い。
こんな時だけは現状を打開できるシズちゃんの圧倒的な力が羨ましくなるよ。
…軽く現実逃避していたことに自己嫌悪する。
とにかく今は耐えるしかない。
今は…。
Лишение свободы
2011.02.09
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